1/4page 「んっ…」 どうやらお目覚めのようね。 「抵抗しないで?したら投げるから。」 「……」 目的の場所に着くまで、彼はおとなしく抱かれていた。 「ここがどこか分かるわよね?」 「…竜の祠…」 「そう、ここは竜の祠よ。でもね、それと同時にここは魔界への旅の扉でもあるの。」 私が彼を連れてきたのは遺跡の前。 この遺跡の中には実際には開くが「開かずの扉」と呼ばれているものがあり、押して開けば魔界に、引いて開けば竜の祠に繋がる旅の扉がある。 「ルナ…君は何がしたいんだい?」 「あら、私はあなたを殺したいだけよ?どうせならお互いにフルパワーで遊びたくない?」 ケラケラと笑っている私を見ても彼は表情を変えない。 憎しみを表に出すまいと必死になっている彼が面白くて私はしばらく笑いっぱなしだった。 …まあ、普通の人ならここまで理性を保てないでしょうけどね。 「さてと……私が誰で何が目的かもバレちゃったみたいだし。でも、あなたが条件を呑んでくれたら話は別。殺しはしない。」 「念のためその条件を聞いておこうか。ただ、おそらく呑めないだろうということは君にも分かってると思うけど。」 「そう来ると思った。…そうね、あなた竜神王のこと殺せる?あなたは早く竜神王になりたくないの?」 「…無理だな。」 「そう…交渉決裂ね!」 なんて聞き分けのない竜神族なの。 それとも自分の命なんて惜しくないのかしら。 <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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